社会人がひとり暮らしすることのメリットとデメリット
私は学生時代と、社会人の現在とで合わせて2年以上ひとり暮らしをしている。
ひとり暮らしの意味をずっと考えていたが、一定の答えが出たのでまとめてみる。
メリット
自分との関係
私の実家は都心にあるため、一人暮らししなければならない状況にはない。ではなぜ一人暮らしするのか。
それは、アイデンティティの形成のためである。
実家暮らしから一人暮らしをして気づくのは、自分が好きなことやしたいことをどこまでの犠牲を払えるかが分かることである。
例えば、自分の食べたいものを食べようと思ったとき、それなりのお金を払う覚悟があるのか、あるいは手間をかけて自分で作る覚悟があるのか、それとも犠牲を払うことに抵抗を感じ、食べることを諦めるのかが分かる。
実家暮らしをしていると、親が自分の好きなものを買ったり作ってくれたり、家族も喜ぶことを考えて自分が作ったりする。
しかし、自分ひとりしか食べないのであれば、喜ぶのは自分だけであり、自分の為の料理になる。そこにどこまでの犠牲を払うことが出来るのか、ひとり暮らしをして初めて気づくのである。
私はひとり暮らしを初めて、朝ごはんにパンを食べることを辞めた。毎日パンを用意することを面倒に感じたのと、健康を考えると糖質の多いパンを毎日食べることは良くないと考えたからだ。
また、具だくさんの味噌汁を作り置きし、家でご飯を食べるときは毎食食べることにした。野菜をたくさん取れることで健康にプラスになり、腹持ちも良く、何より手軽に作ることが出来るからである。
私にとって、毎食美味しいものを食べることよりも、体に良い食事を取ることと、できるだけ手間を減らして自炊することが重要だったのである。これはひとり暮らしするまでは気づかなかった。
家族との関係
これは人それぞれであるが、社会人にもなると自分の考え方やこだわりが固まって来るが、それが家族と一致するとは限らない。
子供の頃は親の言うことは絶対であり、違うことをすると反抗とみなされたが、社会人にもなるとある程度は多様性として扱われる。
親と子がお互いの多様性として尊重しあえれば良いが、価値観を押し付けあうと衝突が生まれ、同居する意味を疑問に感じてしまう。
また、子が妥協して親の価値観を受け入れると、上に述べたアイデンティティの形成に支障をきたしてしまう。
異性との関係
ひとり暮らしをしていると家事が出来るというイメージが付き、異性への印象にプラスになるようだ。確かに、ずっと実家暮らしの異性は家事が何も出来ないのではないかというイメージが湧いてしまう。
また、異性とのデートをひとり暮らしの家ですることが出来るが、学生ならまだしも、社会人であれば実家に異性を誘うことは結婚前でもなければ難しい。
デメリット
上述したメリットの裏返しとなるデメリットは省略して、それ以外の点を挙げる。
金銭的問題
これが大きなデメリットと言える。
家賃補助や割安な社宅を使ったとしても、光熱水費などを含むと数万円の出費が嵩む。
もちろん、メリットを享受するための代償と言えるが、月に数万円あれば投資(金銭的な物に限らず、経験としての投資も含む)に充てれば一定の効果が見込まれる。
親と疎遠になる
社会人にもなると親もいい年になっており、身体的に衰えが見えている。また、一般的には親は子と同居したいと考えている(少なくともうちはそうである)。そのような状態の親と別居することは、心苦しさを伴うものである。
自分の人生と親の人生で天秤をどう取るかであるが・・
私の考え
結論から言うと、私の場合はひとり暮らしした経験から自分のアイデンティティも一定は見つかったこと、またひとり暮らしにかかる費用を別に回したいこと、親との時間も大切にしたいことから、実家暮らしに戻ることを考えている。
惜しむらくは異性との関係性だが・・ひとり暮らしは充実した異性関係の必要条件でも十分条件でもないので、自分次第と思われる。